夏のシャンプー選びで変わる頭皮ケア|美容師おすすめの洗い方
2026.06.16
夏のシャンプー選びで変わる頭皮ケア|美容師おすすめの洗い方
公開日:2026.06.16 / 更新日:2026.06.16
気温が上がるにつれて、頭皮のべたつきやにおいが気になり始めていませんか。「毎日ちゃんと洗っているのに、夕方にはもうベタベタ……」。夏になると、サロンでもこうしたご相談がぐっと増えます。実はその原因、シャンプーの選び方や洗い方にあるかもしれません。この記事では、神戸の美容室UNBIRTHDAYの現役美容師が、夏の頭皮環境が変わる理由から、頭皮タイプ別のシャンプーの選び方、そして正しい洗い方まで、現場での経験をもとにお伝えします。
この記事の執筆者
株式会社UNBIRTHDAY 広報担当/現役美容師。美容師歴8年、ヘアケア・頭皮ケア・カラーが得意領域。神戸・三宮〜北野エリア4店舗(UNBIRTHDAY/CHIKI/if/SPACIUM)で日々お客様の髪と向き合っています。
夏の頭皮環境が変わる理由|汗・皮脂・紫外線の3大要因
「なんだか最近、頭皮がいつもと違う気がする」。夏に入ってからそう感じる方は少なくありません。それもそのはず、夏は頭皮にとって1年の中でもっとも過酷な季節です。
頭皮環境を大きく変える原因は、主に3つあります。汗・皮脂・紫外線です。気温が上がると頭皮の皮脂分泌量は春先の約1.5〜2倍に増えると言われています。さらに、汗と皮脂が混ざり合うことで頭皮表面に「皮脂膜」が厚くなり、べたつきやにおいの原因になります。
加えて、紫外線は頭皮の角質層にダメージを与えます。紫外線を浴びた頭皮はバリア機能が低下し、乾燥と皮脂の過剰分泌を同時に引き起こすことがあるのです。当店のお客様でも、夏場は約6割の方が「頭皮のべたつき」「におい」「かゆみ」のいずれかを感じているとおっしゃいます。
夏特有の頭皮トラブルのメカニズム
夏の頭皮トラブルが厄介なのは、複数の要因が連鎖していることです。汗をかくと頭皮のpH(酸性・アルカリ性のバランス)がアルカリ性に傾きやすくなります。すると、頭皮に常在する菌のバランスが崩れ、においやフケの原因になることがあります。
現場で毎日お客様の頭皮を見ていると、夏に多いのが「表面はべたつくのに、地肌は乾いている」という状態です。これを私たちは「インナードライ頭皮」と呼んでいます。皮脂が多いように見えるので、つい洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシ洗ってしまいがちですが、実は逆効果になるケースが多いのです。
先日も30代後半のお客様から「夏用のスッキリ系シャンプーに替えたのに、余計にべたつくようになった」というご相談がありました。マイクロスコープで頭皮を確認すると、洗いすぎで頭皮が乾燥し、それを補おうとして皮脂が過剰に出ている状態でした。
「洗いすぎ」が逆効果になるケースも
「夏だから、朝晩2回シャンプーしています」。こうおっしゃるお客様が毎年いらっしゃいます。お気持ちはとてもよくわかります。でも、1日2回のシャンプーは、多くの方にとって洗いすぎです。
頭皮には必要な皮脂があります。それを根こそぎ取ってしまうと、体は「足りない」と判断して、さらに皮脂を分泌します。その結果、洗えば洗うほどべたつく……という悪循環に陥るのです。
実は私自身も、美容師になったばかりの頃に同じ失敗をしました。夏場に洗浄力の強い市販シャンプーで朝晩洗っていたら、3週間ほどで頭皮がカサカサになり、フケが出始めたのです。先輩に相談して、アミノ酸系のやさしいシャンプーに替えたところ、2週間ほどで頭皮が落ち着きました。この経験があるからこそ、お客様にも「洗いすぎには気をつけてくださいね」とお伝えしています。
頭皮タイプ別・夏のシャンプーの選び方
シャンプー選びで大切なのは、「夏用」と書いてあるものを選ぶことではありません。自分の頭皮タイプに合ったものを選ぶこと。これが何よりも大切です。
同じ夏でも、頭皮の状態は一人ひとり違います。オイリー寄りの方もいれば、乾燥しやすい方、敏感に傾きやすい方もいます。まずは自分の頭皮タイプを知ることから始めましょう。
オイリー肌・乾燥肌・敏感肌の見分け方と選び方
頭皮タイプを簡単にチェックする方法をご紹介します。シャンプー後、ドライヤーで乾かして6〜8時間後の頭皮の状態を確認してみてください。
【オイリー肌タイプ】
夕方には前髪の根元がペタッとする。指で頭皮を触ると脂っぽい。頭皮を押さえたティッシュに皮脂がつく。このタイプの方には、適度な洗浄力のあるアミノ酸系シャンプーがおすすめです。「アミノ酸系」と聞くとやさしすぎるイメージがあるかもしれませんが、最近のアミノ酸系シャンプーは洗浄力のバランスがとても進化しています。
【乾燥肌タイプ】
洗った直後からつっぱる感じがある。頭皮がかゆくなりやすい。細かいフケが出ることがある。こうした方には、ベタイン系やグルコシド系の保湿力があるシャンプーが合いやすいです。洗浄力がマイルドで、必要な皮脂を残しながら汚れを落としてくれます。
【敏感肌タイプ】
季節の変わり目に頭皮が赤くなる。シャンプーを替えるとピリピリすることがある。こうした方は、硫酸系の界面活性剤(ラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Naなど)を避けるのが基本です。香料や着色料もできるだけ少ないものを選びましょう。
ただし、自分で判断が難しい場合も多いです。当店では施術前にマイクロスコープで頭皮の状態をお見せしながら、タイプを一緒に確認するようにしています。「自分はオイリーだと思っていたのに、実はインナードライだった」とびっくりされるお客様が、体感では3〜4人に1人いらっしゃいます。
成分で選ぶポイント|アミノ酸系・ベタイン系の違い
シャンプーの裏面にある成分表示、見たことはあっても読み方がわからないという方は多いと思います。全部を理解する必要はありません。最初に確認してほしいのは「水」の次に書かれている成分です。これがそのシャンプーのメイン洗浄成分です。
アミノ酸系の成分名には「ココイルグルタミン酸」「ラウロイルメチルアラニン」などの名前が入っています。頭皮と同じ弱酸性で洗えるため、肌への負担が少ないのが特徴です。夏のシャンプー選びでは、まずアミノ酸系を基準に考えるのがおすすめです。
ベタイン系は「コカミドプロピルベタイン」「ラウラミドプロピルベタイン」といった成分名です。洗浄力はマイルドですが、泡立ちがよくて使用感が心地よいのが特徴です。乾燥肌の方や、敏感肌の方に向いています。
一方で注意してほしいのが、「ラウリル硫酸Na」「ラウレス硫酸Na」が主成分のものです。洗浄力がとても強く、泡立ちもよいのですが、夏の頭皮にはやや刺激が強い場合があります。必ずしも悪い成分ではありませんが、頭皮トラブルが気になる方は避けた方が安心です。
美容師として正直にお伝えすると、サロンで私たちがシャンプーを選ぶときに見ているのは「洗浄成分のバランス」と「頭皮への残留感」です。単純に「高いシャンプーがいい」わけではなく、自分の頭皮に合っているかどうかがすべて。ドラッグストアで手に入るものでも、成分バランスがよいものはたくさんあります。
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美容師が教える正しい夏のシャンプー方法
いいシャンプーを選んでも、洗い方が間違っていたら効果は半減してしまいます。夏は特に「しっかり洗わなきゃ」と力が入りがちですが、大事なのはゴシゴシ洗うことではなく、正しい手順で丁寧に洗うことです。
サロンでシャンプーをさせていただくとき、私たちが大切にしているポイントをご家庭向けにアレンジしてお伝えしますね。
プレシャンプーからすすぎまでの5ステップ
ステップ1:ブラッシング(シャンプー前の1分)
シャンプーの前に、乾いた状態で毛先から根元に向かってやさしくブラッシングします。髪の絡まりをほどくだけでなく、頭皮の汚れを浮かせる効果があります。夏は特にスタイリング剤や汗で髪が絡まりやすいので、このひと手間が大切です。
ステップ2:予洗い(38度前後のぬるま湯で2〜3分)
シャンプーをつける前に、ぬるま湯だけで2〜3分間しっかりすすぎます。これを「予洗い」と呼びます。実はこの予洗いだけで、髪と頭皮の汚れの約7〜8割は落ちると言われています。夏は暑いのでつい冷たい水で洗いたくなりますが、冷水だと皮脂が落ちにくいので、38度前後のぬるま湯がベストです。
ステップ3:シャンプー(指の腹でやさしくマッサージ)
シャンプーは手のひらで軽く泡立ててから頭皮につけます。爪を立てず、指の腹を使って頭皮を動かすようにマッサージしましょう。ゴシゴシこすると頭皮を傷つけてしまいます。「頭皮を洗う」意識で、毛先ではなく地肌に指を届かせるのがポイントです。
サロンのシャンプーでは、生え際から頭頂部に向かって、下から上へ指を動かしていきます。頭皮の血行もよくなるので、洗いながら軽いヘッドスパのような効果も期待できます。
ステップ4:すすぎ(シャンプーの2〜3倍の時間をかける)
ここが一番大切で、一番手を抜きがちなところです。すすぎはシャンプーにかけた時間の2〜3倍を意識してください。夏に頭皮がかゆくなるお客様の中には、すすぎ残しが原因だった方が意外と多いのです。耳の後ろ、襟足、生え際は特にすすぎ残しが起きやすい場所です。
ステップ5:タオルドライ+早めのドライヤー
夏は「自然乾燥でいいや」と思いがちですが、濡れたままの頭皮は雑菌が繁殖しやすい環境です。タオルでやさしく水気を取ったら、できるだけ早めにドライヤーで乾かしましょう。根元から乾かし、毛先は最後に。ドライヤーを15〜20cm離して、同じ場所に当て続けないのがコツです。
UNBIRTHDAYで人気の頭皮ケアメニュー
「自分に合うシャンプーがわからない」「セルフケアだけでは改善しない」。そう感じたときは、サロンでの頭皮ケアという選択肢もあります。
神戸・三宮〜北野エリアにあるUNBIRTHDAYの4店舗(UNBIRTHDAY/CHIKI/if/SPACIUM)では、頭皮環境を整えるヘッドスパメニューをご用意しています。施術前にマイクロスコープで頭皮の状態を一緒に確認し、その方に合ったケアをご提案するスタイルです。
先日いらっしゃった30代の女性のお客様は、「夏になると毎年頭皮がべたつく」というお悩みでした。マイクロスコープで見ると、毛穴に皮脂がつまっている部分と、地肌が乾燥している部分が混在していました。まさにインナードライの状態です。
ヘッドスパで毛穴の汚れをやさしく取り除き、ご自宅でのシャンプーをアミノ酸系に変更していただいたところ、3週間後に「べたつきが落ち着いた」「朝起きたときの頭皮のにおいが気にならなくなった」とご報告をいただきました。シャンプーを変えただけで頭皮の状態がここまで変わることに、ご本人もとても驚いていらっしゃいました。
もちろんサロンに来なければ改善しないわけではありません。でも、一度プロの目で自分の頭皮を見てもらうことで、自宅ケアの精度がぐんと上がる。これは現場で多くのお客様を見てきた実感です。
よくある質問(FAQ)|夏のシャンプーと頭皮ケア
Q1. 夏だけシャンプーを替えた方がいいですか?
必ず替えなければいけないわけではありません。ただし、「夏になると頭皮のべたつきやにおいが気になる」という方は、今使っているシャンプーが夏の頭皮環境に合っていない可能性があります。そうした場合は、夏の間だけアミノ酸系のシャンプーに替えてみるのも一つの方法です。替えるときは、最低2〜3週間は使い続けてから判断してください。数日では頭皮の変化はわかりにくいためです。
Q2. メントール入りのスッキリ系シャンプーは頭皮によくないですか?
メントールそのものが頭皮に悪いわけではありません。清涼感があるので夏は使いたくなりますよね。ただし、メントール配合のシャンプーは洗浄力が強めのものが多い傾向があります。スッキリ感で「汚れが落ちた」と感じやすいのですが、実際には必要な皮脂まで取りすぎていることがあります。敏感肌の方は特に、メントールの刺激でかゆみが出ることもあるので注意が必要です。
Q3. 頭皮のにおいが気になるとき、シャンプー以外にできることはありますか?
頭皮のにおいの原因は、皮脂の酸化と雑菌の繁殖が大きな割合を占めます。シャンプー以外でできることとしては、枕カバーをこまめに替えること、帽子を長時間かぶりっぱなしにしないこと、汗をかいた後に頭皮用のミストで軽くリフレッシュすることなどがあります。また、食生活も関係していて、脂っこい食事が続くと皮脂の質が変わりやすくなります。
Q4. 子どもと同じシャンプーを使っても大丈夫ですか?
お子さん向けのシャンプーはとてもマイルドに作られているので、大人の頭皮には洗浄力が足りない場合があります。特に夏は皮脂量が増えるため、大人は大人の頭皮に合ったシャンプーを使う方が頭皮環境を整えやすいです。ただし、敏感肌の方であれば、子ども用シャンプーがちょうどよいこともあります。
Q5. シャンプーはどのくらいの頻度で買い替えるのがベストですか?
開封後は3〜6ヶ月を目安に使い切るのが理想です。シャンプーも酸化・劣化するため、あまり長期間使い続けると本来の効果が発揮されにくくなります。特に夏場は浴室の温度と湿度が高く、品質が変化しやすいので、直射日光が当たらない涼しい場所に保管してくださいね。
まとめ|自分に合ったシャンプーで、夏の頭皮を整える
夏の頭皮トラブルは、多くの場合「シャンプーの選び方」と「洗い方」を見直すだけで改善の方向に向かいます。ポイントをまとめると、次の3つです。
- 自分の頭皮タイプを知る(オイリー・乾燥・敏感)
- 成分をチェックしてシャンプーを選ぶ(アミノ酸系・ベタイン系を基準に)
- 予洗い→やさしい洗い方→しっかりすすぎの手順を守る
完璧にやろうとしなくて大丈夫です。今日のシャンプーから、一つだけ意識を変えてみてください。たとえば、予洗いを30秒だけ長くしてみる。すすぎをもう少し丁寧にしてみる。それだけでも、頭皮は応えてくれます。
もし「自分に合うシャンプーがわからない」「セルフケアでは限界を感じる」と思ったら、サロンで一度頭皮の状態を見てみませんか。私たちUNBIRTHDAYは、髪だけでなく頭皮の健康にも向き合い続けています。
なんでもない日のシャンプータイムが、少しだけ心地よくなりますように。
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参考文献・出典
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A アトピー性皮膚炎」 https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/index.html
- 日本化粧品工業会「化粧品の成分表示について」 https://www.jcia.org/
- 花王 ヘアケアサイト「頭皮のしくみ・頭皮トラブルの原因」 https://www.kao.co.jp/haircare/
本記事の内容は美容・ケアの一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的診断・治療を代替するものではありません。症状が改善しない場合や気になる変化がある場合は、皮膚科等の専門医への相談をおすすめします。
執筆:UNBIRTHDAY 広報担当
株式会社UNBIRTHDAYに勤める現役美容師兼広報担当。美容師歴8年。得意領域はヘアケア・頭皮ケア・カラー。
神戸・三宮〜北野エリアの4店舗(UNBIRTHDAY/CHIKI/if/SPACIUM・スタッフ16名)で日々お客様の髪と向き合いながら、ポッドキャスト「あつまれ!ふかふか頭皮さん」の制作にも携わっています。
株式会社UNBIRTHDAY(創業2015年・神戸市中央区)|公式サイト

